第1回Greatｍan国際大会は、600名以上の選手が集まった。外国人選手は、5名程の出場。海外からの招待選手は、日本から2、ドイツから1の3名となった。ご招待頂いた私としては、「お呼びいただきありがとう。」というところだったが、「来てくれてありがとう、あなたたちが来てくれたから国際大会になったんだ。」と大歓迎頂き、むしろ感謝されてしまった。初大会であるため、スタッフは不安や心配を抱えている様子。不慣れながらも一生懸命に参加選手1人1人に満足してもらいたい、という思いを感じ実に温かい雰囲気だった。

　韓国の女性選手人口はまだまだ少ないが、数年前より確実に増えてきている。それに伴って、トライアスロンチームも徐々に増えているようだ。お揃いのチームユニホームで参加している選手も多かった。


　午前7時にスタート。変形四角形を2周回のスイムコースだった。プログループは、エイジグループより10mほど前からの砂浜スタート。そのせいかバトルは全くなかった。すぐに自分のペースで泳ぐ事ができたが、1周目は約10m先にいた選手が、2周目には50ｍと差が開いてしまった。


　スイムコースは前日の試泳の際は細かな波がたち泳ぎにくかったが、当日は波も無く泳ぎ易かった。又、競技説明の際にクラゲが多くいると言われ、スタート直前も直径40〜50cmの立派なクラゲが数匹打ち上げられていたが、刺された選手はいなかったようだった。

　トランジットまでは150mくらい走る。私がトランジットに着くと同時に、女性トップのSilviaがバイクスタートした。バイクコースはトランジットから6〜７km先の1周約28kmを6周回して戻ってくる、90%がフラットで10%がアップダウンのコース。ここまでフラットなコースのロングの大会は初めてだった。


　バイクコースは、普段も車が走らない周回コースで、風景は田畑、干潟、荒地だけの道が続く。高いビル・寺院や小高い山も視界に入らず、広大な平野を辺り一面を見渡せ、向かい風や横風を常に受けて走る。なぜか追い風が吹く箇所が殆どない。1周目の周回に入ってすぐに先行する女子選手に追いつき1位にたった。折り返しが1箇所あり差が確認できる。2周目に少し差を詰められたが、1〜4周とも2kmぐらいの差をつけ、残り2周で更に差をつけてバイクフィニッシュした。単調な景色の6周回であったが、周回遅れの選手を次々に抜く事ができ、また周回ごとにラップも取り、いつもより集中して乗ることができた。

　ランは折り返しが3箇所ある、路面は舗装されてはいるが、海岸線や森の中を通るアップダウンのコースだった。膝に違和感を抱えていたので、始めからジョギングのつもりで入った。2位の選手とは2km近くの差があったが、まだランスタートしたばかり相手は体が動いているようで、油断はできない。取りあえずペースは上げずにマイペースキープ。周を重ねていくうちに後続2位との差がどんどん拡いていったので、ホッとした。終始リラックスした状態で気持ちよく走っていたのに、前を行く男子選手も何人か抜くこともできたということは、非常に良い状態で走ることができていたのだと思う。ボランティアの学生にも応援してもらい、本当に気持ちよくゴールテープを切ることができた。


　今回は招待選手として参加させていただき、それなりの走りをしなくてはと望んだレースではあったが、終始リラックスし、楽しく走ることができた。7月末の韓国チョロン大会に次ぎ、今回もロングで優勝できたことは嬉しい。有力選手がいなかったという事もあるが、取れるところで確実に成績を残すのも重要なことと思う。
　今大会でも、大会関係者皆様の気遣い、各エイドステーション、誘導のボランティアの応援（特に凄かった！本当に大会を盛り上げてくれた。）のお陰であった。ハングル語や土地勘の全く無い私達を、最後まで安心して帰国させてくれた大会関係者に感謝したい。また日本からも多くの「応援」と「力」を頂き、自身の眠っていた強さを芽生えさせてくれた。心から「ありがとうございました！」と申し上げたい。


【記録】
日時　2008年9月7日（日）　7時START
場所　韓国・TAEAN
天候　快晴
距離　SWIM　3.8km／BIKE　180km／RUN　42km
時間　9時間41分15秒
　　　　（S 01:03:--／B 05:22:--／R 03:10:07）
順位　優勝（総合6位）